サードインパクト!

いまさら、エヴァンゲリオンを見た。
ちゃんと見たことなかったのです。
セカイ系というものがどんなのか知りたいってのもあったし、単純に興味もあった。
けどなぜか機会を逃していた。
中学のとき、友人に連れられて、それまでの流れを全く知らずにみた劇場版。
エロ、グロ、ナンセンス。
知りたてのそんな言葉がぴったり当てはまるような気がしたのを覚えている。
???で映画館を出た。

今回はしっかりアニメを通してみて、それから劇場版をみた。
結構夢中になって(?)、一週間くらいで一気に見た。
突っ込みどころ多いと思った。
覚えている部分だと、二十何話かでシンジとカヲルが訓練の後にシャワーを浴びにいくシーン。
「シャワー浴びて帰るんだ」「一緒にいっていいかい?」
見たいな会話があるんだけど。
NERVのシャワーはどんなすごい設備なんかとちょっと期待してみていたのだが、汗を流している場所、まんま銭湯。
水色のタイルが敷き詰められているような。バックに富士山の絵とか描かれているような。
フルーツ牛乳売っているような。
彼らは帰りに普通の銭湯によったのではないか、とも思える(NERVの外はそんなに近代的になっていないからね)。
でもそれもない。だって、浴場に重ねられてた黄色い桶に、赤い「NERV」のマークついてたもん…。明らかにNERVの銭湯。
NERVの下請けで、エヴァのパーツを作るんならともかく、黄色いプラスチック桶にNERVとプリントさせられた業者さんはどんな気持ちだったんでしょ。

全編を通して危機感が足りない気がする。
人の死も半分くらいまでいかないと出てこないってのもその原因かね(トウジは殺しちゃってよくない?)。
エヴァで守れなくちゃ世界が滅びるかも、ってのに作戦は行き当たりばったりの作戦ばっかり。
エヴァが出撃するところを屋上からクラスメイトが見ているシーンもあった気が。
俺が一番面白かったのは、後半(15話くらいだったかな)、エヴァのパイロットであるレイ、シンジ、アスカらが学校に来ていなくて、空いている席をみてクラスメイトのケンスケが感慨深げに一言。
「学校どころじゃないんだな、今や」
第一話から学校どころじゃないし!
義務教育を受けることと世界を守ることとどっちが大切なのですか?
仮に14歳の彼らしかEVAを動かせないなら、訓練と休息に全ての時間を当ててください。

大体、彼らしか世界をまもれないなら、シンジがひねくれているときにミサトは「のりたくないならのらなくていいわ!」とかいって説教してないで、とうとうと世界を守る意味を説いて無理やり乗せろ。
上の台詞じゃ中学校の部活みたいだ。
ふざけてだらだらした練習をしている生徒に顧問が一喝。
「やりたくないならやめちまえ!」
そして職員室に帰る顧問。
生徒たちはみんなで職員室に謝りに行く、みたいな。

あと、パイロットたちが、恋愛とか、誰かを大事に思うことと、使徒と戦うことを結び付けていない(意図的なのかな?)。
かといって色恋沙汰がないわけじゃないのがまた…。なんか浮いている感じがするんだ。
誰も戦いたくなんかなくって、誰かを守りたいとか思ってしょうがなく戦うのが普通だと思うんだけど…。
最近の映画に「俺は、君のためにこそ死ににいく」ってのがあるけど、あまりそういうのが感じられなかった。(脱線するけど、この映画、製作総指揮・脚本が石原慎太郎で、キャストに窪塚がいる時点で怖い。主題歌B’zって何。「男たちの大和/YAMATO」よりこっちに長渕のCLOSE YOUR EYES使ったほうがいいんじゃないの?明らかに「大和」とはミスマッチだった。)

こういうのが、セカイ系が批判される所以なんだろうか。主人公らと同じ14歳のときに見ていたら、今上に上げたような違和感はないまま見られたかも。
いろいろいったけど、別にあげ足取りのために見てたんではなくって、単純に楽しんだし、感心した。ものすごいパワーを持った作品だと思う。世の中に浸透した理由がわかる。
でも、衒学的な作品という感は否めないな。
最後まで見てみると、主幹はSEXの話に思える。元も子もないまとめかね。でもそういう点ではかなりすんなり共感してしまえたのです。人類補完計画の足りない部分を補い合うみたいなものだって、俺らがSEXによって満たしている部分の比ゆみたいだし。
ATフィールドはabsolute terror フィールドで、つまり「絶対的な恐怖の壁」。自分と他人との境界線のことだと思った。「誰もが持っている心の壁」とかいう発言がたぶんあったし。レイはそれによって個としていられて、それがなくなって溶け出したりしているし。
人間は個として自分のままでいたいという欲望と、交じり合って自分を失ってしまいたいという欲望をもっていると思うのです。
これをエロスとタナトスと結びつけるたりすると…。ああん、もうやめ。こういうのはそんなに詳しくないしね。こういうのはoff-to君に任せておけばよい。
シンジが「裏切る」って言葉を何度も出てくるんだけど、そこはしっくりこないんだなぁ。
たぶん俺は裏切られたという体験をしていないのです。幸運なことに、裏切られた、という形で手ひどく傷つけられた経験がないのです。だから共感できない。大体シンジがどこで裏切られているのかすらいまいち理解できない。

劇場版を見終えて、SEXがしたくなった。といっても、エッチな気分になったとか、ムラムラしてきたというのとはちょっと違って、誰かに受け入れられるということの心地よさとかを思い出して。ははは・・・はぁ。

最後に。
エヴァの中に出てくる女性の中で好みのタイプはアスカです。
断然アスカです。罵倒されたい。
だから僕は藤くんみたいにアルエなんて曲はつくらないですよん。

さいごまで読んだ人、お疲れ様でした。
Commented by po子 at 2007-05-23 09:08
今までエヴァを観たことなくていずれみたいと思っていました。
観るか迷いますね(笑)

アルエみたいな曲は書かないですか…
ではリリィはいかがですか?
Commented by at 2007-05-23 09:23
私もちょっと前に一気にDVD借りてきて見たよ!
詳しくないけど、漫画ではトウジは死んでたはず。
Commented by hoshimasato at 2007-05-24 00:49
>po子さん
エヴァ、見て損はないはずです。
何かといろんなところで名前出てくるからなぁ。
リリィもエヴァネタだったのか!w
なるほど・・・あいつめw

>朧さん
あ、死んだんだw
そっちのほうがしっくり。
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by hoshimasato | 2007-05-23 05:22 | Comments(3)

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