7月29日 演鑑演劇部『ハリー・ポターと秘密の部屋とYシャツとヒロシ』・・・学芸大学アトリエT

同じ大学同じ学年に「おがわこうじ」というホン書きがいて、いろんなところで噂には聞いていたのだけど、今回初めてその人が書いた演劇を見た。
レベル高っ!
違う日にサ棟にバンド練に行ったら終演の時間とかぶってて、会場から俺のいるゼミの先生が出てきた。
プロジェクトで、おがわが先生の授業を受けていたそうな。
こんな風に誰か一人を間に挟んでおがわの事を聞くことが多い。
掲示板とか見ても、役者やスタッフがおがわを信頼しているのが見て取れて、カリスマなんだなぁと思った。

基本的に戯曲って会話だけで進んでくから会話が面白くないと劇が劇としてなりたたない。そこは十分に足りてる。面白い。あきさせない。
役者もとんでました。キャラ的にも、肉体的にも。
痛そうだった・・・。ドタバタ喜劇って言葉があるけど、実際にドタバタしてたからな。一回上演する度に役者のあざが増えていくと思う。初日に行ったから最終日も行って見るべきだったな。役者がよろめいて死んだ母親役が踏みつけられて、いたそ!って思った。

内容はハリーポッターのパロディに胎児交換(?)とか家族愛だとか友情とか盛り込んで最終的におがわ自身が出てきてメタ的な破壊を行う、って感じ。・・・何言ってるかわからないですよな。
ストーリー説明するのは大変なので、ここから先は見た人しかわからない話になります。あしからず。

母親が実の親(生みの親)かわからなくなって、ヒロシがヒロシであることのアイデンティティが揺らぐ。ヒロシがなぜか魔法を使えることから、忌まわしき魔王ハリーが宿っていると話になって、それがヒロシの出生を説明することになる。だから、椅子に座り忌まわしき魔王ハリーに体を任せ世界を破滅させることをもってヒロシ自身がヒロシ自身であることを証明しようとする。
ヒロシは破壊でしか自己を確立できないのだ。
(↑これ今風でないか。そういう若者増えてるから変な犯罪が多いのかもしれないし。まこれは適当な思いつき。)
そしてヒロシとハジメが話す。「君は君でいい」「夢をもって生きていこう」。実際そんな言葉は出てきてないかもしれないけど、こんな感じの展開になる。チャンチャン。

かと思いきや、これで終わらせないところが気に入ったな。ヒロシは魔法が使えることをもってアイデンティティを確立させるが、おがわが出てきて破壊してその後に結局魔法の力はTシャツに付随する力だったということになる。てことはハリーの力はシャツに宿っていたことになり(そこら辺はうまく説明できないけど)、シャツを着ていた人間が椅子に座ったことで世界の破滅が起きたことになる。ヒロシが確立したアイデンティティはアイデンティティとはもはや呼べない。
代替可能なアイデンティティ。これが俺が読み取ったテーマです。
自分が自分のアイデンティティだとおもってるものなんて、Tシャツのように他人と交換することが出来てしまうのかも。
こわ。

書いてみて思ったけど結構俗っぽい読みだ。いやそうでもないか・・・。あと暗い。
一回しか見て無いし台本手元にある訳じゃ無いからこれくらいが限度です。台本もってきたらすぐに解れる読みかもなしれないけど。
ちなみに「文学って何やってるの?」って思う人のために。文学が作品に対してやってることってこういうことね。今回は初読時の感想レベルですけど。飛躍もありまくるし。論文になるともっと理論武装が必要になる。すごい人はもっとすごいこと言う。

ラーメンズ臭を劇の細部に感じたのは俺がラーメンズを見すぎているからか。
特にウエストポーチ見て「黒い!」っていう場面とかはラーメンズぽかったなぁ。あれアドリブなのか?
カスタマーセンターとか言ってた部分もアドリブっぽさを感じた。気のせいかな。

パンフレットにおがわのことばがある。
勝手に引用。
「今日は来てくれてどうもありがとう。
 こんなタイトルですが、
 言いたい事がとっても詰まったお芝居です。

 昨日食べたご飯の事とか、
 マコーレカルキンにとってのマイケルの事とか、
 ダニエルラドグリフの性癖の事とか。

 でもね、それをダイレクトに伝えたくはないのです。
 沢山の、沢山のオブラートに包んでお送りしたいのです。

(以下略)」
つまり、この芝居には何らかのメッセージ性があるよ!という表明。
これだとちょっと誤解があるかな。メッセージ性の無い芝居があるのかというと無いしな。
じゃね・・・作者が何らかのメッセージを意図的に入れているよ!しかも隠しているよ!という表明。でいいかな。
かっこいいな。うん。
そして非常に共感。俺が曲書くときも似たこと考える。
「なんでオブラートに包みたいのか」って部分は違うかもしれないが。話してみたいなぁ。
俺は直接的な言葉に弱さを感じるからオブラートに包みたがるのですが。

あとがきがおがわのHPに載っていて、それによると「ほほう、これがおがわの意図か」というようなことが書いてある。心得ているようで、全部語るなんて野暮なことはしてませんよ。でも、おがわのメッセージを読み取りたいのであれば、一見の価値あり。(http://members.jcom.home.ne.jp/astral.yamato/)

劇はよかったしおがわはすげぇ!って思った。一言でまとめるとそういうこと。
今後要チェック。


エ~クスペクト、パトロ~ン、ナム!

ディロディロ。ぱっきーでてきてほしいなー。はい内輪ネタ。
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by hoshimasato | 2005-08-03 18:11 | Comments(0)

大田原市議会議員、ほしまさと(星雅人)のブログ。子どもの味方、学童保育支援員、パソコン要約筆記者。「多様性」と「対話」を大切にし、ともに社会課題を解決する市政を目指し奮闘中。


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