議会

連載記事 議会の役割と理想の在り方って?④…修正動議の提出と否決、原案の可決

連載記事 議会の役割と理想の在り方って?③…議会における議案審議の流れの続きです。

委員会では否決された図書館の開館時間を変える議案第20号について再度書きますと、
「図書館の開館時間を30分前倒しする」
という内容と、
「年末年始の図書館の閉館日を5日から2日に変更する」
という2つの内容からなっていました。

議案20号を否決をすると両方変更できなくなってしまいます。
ですが、委員会の中では「年末年始の図書館の閉館日を5日から2日に変更する」という部分についてはどなたからも異論・反論がなかったわけですから、
そこは残したほうがいいのではないか、と思いました。

そこで、一誠会は、
「図書館の開館時間を30分前倒しする」という内容の部分を削る修正動議を、会派の4名で出すことにしました。
その動議が賛成多数で可決された場合、「年末年始の図書館の閉館日を5日から2日に変更する」という内容だけが残ります。
委員会での質疑の内容にもっとも沿った形の修正です。

採決をする3月25日になりました。
井上文教常任委員長が第20号が否決された旨の報告をしたのちに修正動議が取り上げられ、
星が出した動議の説明をいたしました。
そして、我々が出した動議に対する質疑がありました。

ここは、ネットが見られる方でしたら、以下のリンク先に飛んでいただいて、ネットの録画中継を見ていただきたいと思います。(お使いのブラウザにってはうまく見られないことがあります。)
http://eizo.ohtawara-city.jp/ub/viewer.aspx?CID=277
を押して、左の目次の
25:31 修正の動議(第20号)
をクリックし、見てみてください。

その後、休憩があり、討論を提出する時間が設けられました。

討論というのは、議案の採決の前に、議案に対する賛成反対の立場を明確にし、その理由を述べられる場です。
「私は第○○議案に賛成(反対)の立場で討論いたします。~~~~だからです。」
というような形で自分の意見を述べられるのです。
一誠会の修正動議に対しても、反対するならば、そこで反対の理由を述べることができるわけです。
ですが、反対の討論は行われませんでした。

そして、採決になりました。
一誠会が提出した修正動議は、
11名(自民クラブ6名、政友会の高瀬議員、一誠会4名)の賛成、
14名(高瀬議員を除く政友会8名、大志会3名、公明クラブ2名)の反対で
否決されました。

そして、もとの議案第20号は、
15名(政友会9名、大志会3名、公明クラブ2名)の賛成、
10名(自民クラブ6名、一誠会4名)の反対で
可決されました。

つまり、

委員会での質疑や意見に沿う形にするための修正動議は、
反対の理由が全く述べられないまま否決され、
原案は委員会で様々な議論をして「否決」と判断されたにも関わらず、
議場では賛成の理由が全く述べられないまま可決された


ということです。

これが、大田原市議会の現状です。

続きます。
名前
URL
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

by hoshimasato | 2014-04-11 08:00 | 議会 | Comments(0)

栃木県議会議員、ほしまさと(星雅人)のブログ。大田原を、那須野ヶ原を「誰一人取り残さない持続可能なまち」にするためのご意見募集中。→https://forms.gle/YNT9krbHtd1814LWA


by hoshimasato
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30