多くの福祉制度同様に、学童保育もそれを求める保護者とその現場にいる指導員の活動によって増え、子どもたちの安心安全が保障され、社会的な認知も得られてきました。
そういった活動がなければ、現在の学童はありません。
今日の指導員学校も、多くの保護者さん・指導員さんたちが手弁当で集まって、今学童に必要な勉強は何なのか話し合い、内容を練って、という働きの上に成り立っているんですよね。
ありがとうございます。お疲れ様です。
公的な資格がなく、職に就く際に資格要件をもとめられることの少ない学童保育指導員は、
子どもに対する知識や学童保育の理念などを持たずに「子どもたちが怪我をしないようにみていてくれればいいから〜」などの誘い文句で現場に入り、
子どもに向き合うようになってから、「このままではいけない!」と勉強・研修の必要性に気づかされることが多いです。
指導員学校は他の地域の指導員さんがたと集まり一緒に勉強・成長できるチャンスです。
今日は日本全国津々浦々から815人の指導員さんが集まったようです。
仕事として参加されている方もいるでしょうが、現場に入って驚き、何とかしようと四苦八苦し、必要にかられて研修に参加する指導員さんもたくさんきているのでしょう。
全体会は、この間5月20日の栃木県学童保育研究集会にもきていただいた、
全国学童保育連絡協議会の前会長で現役指導員である山本博美先生の講演でした。
現場にいる人ならではの、学童での子どもたちとのやり取り、保護者とのやり取りをたくさん交えながらの笑いあり、涙ありの講演です。
山本先生の現場での実践の話は、指導員としての役割が感覚的に理解できる気がします。
「誰かにしてもらったことを、返さなくても、誰かにしてあげられればいいんだよ」
「学童保育はお互い様と順繰りの世界でつながってきた」
学童保育にかかわらず、子育てがそういうものですが、敷衍させていけば、社会全体がそういうものですよね。
僕も多くの人に暖かく支えられてきて、未だに支えられて生きています。
上の世代からもらった以上のものを、今の子どもたち、未来の子どもたちにたいして、返していきたいと思っています。
午後の分科会は第18分科会「学童保育と指導員をめぐる情勢と課題」に参加し、木田保男全国学童保育連絡協議会会長の話を聞きました。
やはり、今国会に出されている子ども・子育て新システムは外せません。
今日の下野新聞にも栃木保育団体連絡協議会・意見広告が載り、新システムに反対する多くの方の名前がありました。
「保育・子育て新システム」関連法案は、消費税法案などとともに国会に上げられている法案ですが、私も強く反対の立場です。
反対する理由はたくさんありますが、細かい部分はまた改めてお伝えするとして、一番大きい変化は地方自治体の保育の実施義務がなくなることです。
公的保育制度の解体ともいうべき危機的な状況です。
「保育の質」についても書きたかったのですが、長くなってしまったのでまたの機会にします。
指導員学校に参加された皆さん、お疲れ様でした。