思考・態度

『「自治体財政研究会」in丸の内』に参加して。

7月24日、25日と、JTR(日本税制改革協議会)の『自治体財政研究会』という勉強会に行ってきました。

講義時間合計10時間半に及ぶ研修。
僕みたいに、何から学んでいいのかすらよくわかっていない人間には大変ありがたい、密度の濃い研修でした。
といっても、きっと僕は話してもらったことの半分も理解できていないのだろうから、
わかったふりはしないで、自分が聞いて考えたことを僕なりの言葉で書きたいと思います。

JTRは「子どもにツケをまわさない」、という文言(登録商標)を掲げています。
「子どもにツケをまわさない」とはどういうことなのか。

世の中には、「あったほうがいいもの」だらけなんです。
市民サービスもハコモノも、ただ使う側に立って見れば何でも「ないよりあったほうがいい」。
だからいろんな約束をすれば、選挙で選ばれやすくなります。
でも、そういったサービスを実際にやるには、お金がかかります。
そこで使うお金は誰のお金?それはあなたが、僕が払っている税金です。
さらに、入ってくるお金だけでは足りなくなるので、借金をして、増税をして、投票してくれた方々への約束を守ろうとする。

その借金は、誰が返すの?
誰が増税された税を負担するの?

それは、今は投票権を持たない子どもたちです。

自分がよければいいや、といって下の世代へツケをまわしていったら…
いつか破たんがくる。
その時被害を全部かぶるのは、その時の社会にいる人たちです。
このまま手を打たずに進んで行ったら、そう遠くない未来に、僕もあなたもその一員になる可能性大です。
そんな状態は何としても避けなければ。
そのためには、市民一人一人が自分たちに必要なものをしっかり考え、「それ本当に必要?」「こういったやりかたもあるんじゃない?」といったように、議論を深めて、自分たちが求めているものに優先順位を付け、「納得の上、部分的に諦めていく」ことが必要なのだと思います。
「あれもこれも」はもう無理な時代です。
 市民レベルでの深い議論が無ければ、「要求が通らなかった」人に納得は訪れず、不満が蔓延するだけの社会になっていってしまいます。
 だからこそ、対話を。そして、合意を。
 長い時間と根気が必要になると思いますが、そういったプロセスを経ることで、本当の意味で自治に近づけるのだろうと僕は思います。

僕は、「子どもにツケをまわさない!」というJTRの考え方に共感しましたので、納税者保護誓約書のサインナーになります。
研修すぐにでもサインしたかったのですが、是非立会人になってもらいたい友人がいるので、近いうちにサインをし、ブログで報告したいと思います。

ご意見等ありましたら、コメントなどでお聞かせくださいね。
それではまた。


講師の方々と講義タイトル
・吉田寛氏『子供にツケをまわさない! ~この人でいいのか?~』
・武見浩充氏『千葉商科大学大学院より』
・菅原敏夫氏『自治体財政分析の基礎』
・福嶋浩彦氏『市民自治を理念とした自治体経営』
・K.サム 田渕氏『日本の地域再生における米国型PPP応用の可能性』
・野口理佐子氏『地方財政に優しい環境政策 ~子供にツケをまわす環境政策と子供に財産を残す環境政策~』
・内山優氏『グラスルーツが社会変革に果たす役割 ~日本変革のうねり~』
・吉田寛氏『子供にツケをまわさない! ~役所のバランスシートを読む。首長のバランスシートを作る~』
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by hoshimasato | 2011-07-28 02:18 | 思考・態度 | Comments(0)

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