思考・態度

自粛と南下と買いだめについて考える。

自粛と南下と買いだめ。
最近話題になっている3つのことについて、僕が考えていることを書きたいと思う。
どっかの誰かがすでに似たことを書いているはずだけれども、僕なりの考えをまとめる。

まず、自粛について。
とくに大きなイベントなどの自粛について。
慮る必要があるのは、どこまで、いつまでなんだろうか。
ある意味いつまででも、であり、昨日まででもある。ラインなんてない。
自粛をする人たちはその人たちなりの苦悩の末の決断なのでしょうからしょうがないとしても、自粛を求める人たちはなんなんだ。
自粛はあくまで「自」粛なのであって、「自粛せよ!」という発言は意味がわからない。

自粛以前に、会場が使えなくなってしまったり、交通のことを考えると断念せざるを得ないイベントというのはたくさんあると思う。5月に大田原でやるはずだった、県の学童保育研究集会も、会場の都合等で、延期(中止もありうる)が決定した。
ひとつのイベントが行われないということは、そこに向けて努力してきた多くの人の失意を生み出すということ。
だからこそ、個人的にはやれるイベントはやって、多くの人に元気になってほしい。

どこかでみんな日常に戻らなくてはいけない。
被災地の気持ちを考えることが、日常にならなくてはいけない。
日常に戻りながら支援を続ける、という事をしなくてはいけないと思うわけです。
災害を受けた地域の復興は長期戦。
被災地が元に戻るまでずっと非日常を生きるという事は不可能でしょう。

また、被災地以外の人々の生活のことも気になります。
たとえば、イベントで食っている人だっているわけです。
時給で働いてお金をもらっている人は、イベントが行われなくと仕事がなくなる。
非正規雇用として雇用されている多くの人たちが、生活費を稼げなくなる。
ひと月遅れてその問題が出てくるとしても、4月、5月には、露骨に顕在化してくると思う。
弱い立場の非正規雇用の人たちが、自粛ムードの中で「それでも給料はもらえるんですよね?」とはとても言えない(僕だって言えないし、雇用する側はそもそもそういう時のために非正規で雇用していると言えなくもないし、雇用される側もそういうものだと思ってしまっている)。

イベントに限らず、飲み会を自粛すれば、居酒屋でバイトしているあんちゃんがシフトに入れず給料をもらえなくなり、ケーキを買わなくなれば、ケーキ屋でバイトしているあの娘が生活できなくなるということ。
苦しくなるのは会社もだけれど、まず生活できなくなるのは時給で働いている人たちです。
ただでさえ計画停電でろくに仕事ができない状態。
(僕だって他人ごとではなく、来週は一度も塾に入れない。この状況が続くとヤバイ。)
自粛でこれ以上多くの人の仕事を奪うのはやめよう。
お金ある人は豪遊でもしましょう。
それだって今回のような災害時に必要なことだよ。


2つめ、南下について。
ネットでは南下する人や、関東を離れる人、国を離れる人を叩く発言がたくさん。
なんで?

どこかに行きたい人は行くべきだ。
特に被災地にいる人は、物資足りないので、動ける人はどんどん南下すべき(避難所もいっぱいになっているので、出来るならば親戚や知り合いなどを頼って)。
南下した人の分だけ、被災地での食糧や燃料が浮き、多くの人が救われる。

この問題の背景には、不安があるのだろうな。
テレビで放射能が安全だ、燃料や食料がなくなることはない、と言われても心から安心はできない。
そもそも放射能のことなんてわからないし、だからといってこの問題について詳しいであろうテレビのコメンテーターのいう事を信じていいのかだってわからない。
明日どうなるかがわからない。
こういった不安が日常の中に入り込んできている。
不安で、その感情をどうしようもなくて、「その不安を払しょくするために移動する」、という選択肢をとれる人を嫉む。そういう面もあるんだろう。


3つめ、買いだめについて。

買いだめに走るおばさん方を「愚か」という人も多いけれど(そういいたくなる気持ちはよくわかる)、彼女たちには守るべきものがあるんです。
被災地の人たちよりも、自分の家族が大事なんです。自分の子どもを守れるのは自分しかいないのです。そんな彼女たちを責められるだろうか。
僕は無理だ。
明日何が起きるかわからない状況では、どちらが「正しかった」かは、明日決まる。
明日「買っておいてよかった」という風になるかもしれない以上は、保険をかけておくことは、合理的な選択と言えなくはない。
各人が合理的に動くと全体のマイナスになるような状況では何が必要?
ルールが必要だ。
「電池は2点まで」だとか「カップ麺は1人5食まで」だとか、そういうものだって一種のルール。店側が「多くの人にいきわたるように」との配慮で置いた、自主的なルール。
ガソリンスタンドでも10リッター制限、3000円制限などはかけているようだが、もっとうまくやれないものか。スーパーでその人の家の冷蔵庫の事情は分からないが、ガソリンスタンドでその車にどれだけ燃料が入っているかは簡単にわかる。満タンの4分の1になっていない人には給油しない、というようなルールを作ったらいいのに。


今は、「戦時」だ。
かつての戦時に、人はどれだけ愚かな行動をとってきたか。
第2次世界大戦、地下鉄サリン事件、911(僕にとっての“身近”な戦時はこの3つ)。
僕は、間違えない様に生きたい。結果的にそれができなかったとしても。
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Commented by ミーコ at 2011-03-20 05:10 x
1つ目は同意できるけど、それ以外は心の中にとどめてほしかったな…
南下や買いだめ、それ自体は星くんが言うようにそれぞれの正しさがある。けど全体主義とかじゃなく、協力することや、パニックを起こさないことが大事な今は、自分のことしか考えてないように見えることして、不安を煽るんじゃねーよって怒られちゃうんじゃないかな。
個人的には、買占めするオバさんに、その出っ張ったお腹にすでに沢山貯めてるでしょうが、と皮肉言いたいですけどね。
Commented by hoshimasato at 2011-03-20 08:48
>ミーコ
ひさしぶり。無事で何より。

「心の中にとどめてほしかったな…」とは?
2つ目は、南下する人を叩かない事こそが協力で、パニックを起こさない事につながるんだと思ってるよ。
3つ目のことについては、個人が自由に動くと不都合なことがあるなら、みんなでルール決めればいいじゃん?って話です。
それを空気にしたところで、何も解決しないよ。
おばさんたちは買いだめをし、俺らは皮肉を言いたくなる。それだけ。

でもそういう時期?もっとうまいことまわらんものか、と。
Commented by ollt37 at 2011-03-20 09:18 x
かんそう。

自粛について、ほんにそうだなぁと思えてきたよ。
しかも、外食したほうが家庭で電気を使わないから節電になるんだってね!
お店はずっと電気ついてるんだからそこにたくさんの人が集まれば節約になるよね。お財布は節約にならないけど・・(;;)

南下する人
よいと思う!単純に被災地の人や買い占める人が減ったほうが^^;
けど私は思いました・・・
「どうせ災害に遭うなら日本がいい!!」

買い占めは・・しなくても、日常と同じか少し多いくらいに買って、いざというときはみんなで地球のために犠牲になる。笑
って思ってるけど、自分に子どもができたら同じこと言えるかわかりません。
Commented by なかそん at 2011-03-20 10:33 x
星くんのいうことに同意するし、本意は汲んだつもりです。

現場を目の当たりにする感想を(ここは穏やかな武蔵野)。

買い占めの現場を見ると例え「どんな明日」が来ても正しくない
買い方だよ(笑)日持ちしないものばかりから売り切れてるし。
平時+1〜2割程度で備蓄が効くものを買えば東京でも
多くの人が非常に備えられるのにあるだけ根こそぎ買ってく。
二人組できて「一人何個まで」の壁を代わりばんこに
売り場→レジ→外で交代→売り場…という感じで
結果的に両脇一杯、根こそぎ買ってくのを見たりすると
守るべき家族があるとかそんな範囲を超えて笑ってしまうよ。
結局認識の問題なんだけどね。

今でも近所のヨーカドーは朝10時開店で11時にはパンと米と
肉と色々売り切れる。
幸い何故か今が旬の春野菜は見向きもされず
魚も美味しい季節なのに売れ残ってる(笑)
春が旬の物は大体西から上がってくるから物流も
安定しているのに!
こういうイビツさに当惑してます。
新ジャガも買えや!バランス良く買えや!ってね(笑)

本当に合理的でトータルと各人がバランスする所を
見付けたり、知ろうとする姿勢もこんな時だからこそ
大事にしたいね。
Commented by hoshimasato at 2011-04-07 21:21
>ollt37
レスおそくなりました。感想ありがとう。
日常が戻ってきてからだと、こないだの感覚がちょっと薄れるね。
「その時の気持ち」からもう遠ざかっている気分。
Commented by hoshimasato at 2011-04-07 21:22
>なかそん
買いだめの仕方というより、それが合理的でない、ということねw
納得。

確かに苦笑いするしかないなぁ…
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by hoshimasato | 2011-03-20 02:54 | 思考・態度 | Comments(6)

大田原市議会議員、ほしまさと(星雅人)のブログ。子どもの味方、学童保育指導員。「多様性」と「対話」を大切にし、ともに社会課題を解決する市政を目指し奮闘中。


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