本当に軸にすべきは、「利用者」、つまり、子どものこと、保護者のこと。
ここからはそういったことを軸に学童保育の役割や専門性について考え、こうあったらいいのにな、という理想図を描きながら、学童保育を知らない人に学童保育の役割をしってもらいつつ、
「若い人“も”学童保育にいるべきだ」ということを主張したい。
その前に。
「若い人“も”」と書いていることには訳がある。
僕は自分の学童の指導員さんに何度も、同じ地域の指導員さんにも何度か、「若い人がいられるようになる方向を目指してほしい」ということを話している。そうすると、どうしても現状では足りない部分を強調することになる。
それが「あなたたちでは学童は十分にやれていない!」と批判されているように感じるらしく、「私たちだってこういうことが~」というような形で反論されることがある。
まあ、僕は今の自分の地域の学童では不十分だと思っているから学童に熱を入れているわけなので、現状の批判をしているという事実は否定しない。もしかしたら僕の話し方が良くないのかもしれないけれど、若い人が学童にいられるようにとは全く考えてくれない人を相手にすると、そういった話し方をせざるをえなくなることがあるので、正直お互い様だと思う。
しかし後半部の反論は、反論になっていない。子育てを終えた主婦層の指導員さんがダメだと言っているのではない。彼女たちは研修を受けずしても「学童保育の専門性」の一部をすでに有している。今の学童が成り立っているのは、今までの学童が続いてきたのは、多くの子育てを終えた主婦層の指導員による献身の賜物だと思っている。
当たり前のことだけれど、何より、自分が子育てをしてきた経験があるので、病気や怪我の時にどう対応したらいいか、といった子育てのいろはや、子育てに利用した制度や施設や商品等の知識という点においては、若い人と比べものにならない絶対的な差がある。いろんなネットワークも持っている。(そういった「専門性」に、正当なお金は払われているのだろうか?子育てはシャドウワーク…。)なので、子育てを終えた主婦層がいない学童というのがあるなら、それはそれで「大丈夫かな?」と思ってしまう。
つまり僕が言いたいのは、老人も、子育てを終えた主婦層も、子育て中の人も、これから結婚して家庭を作って子どもを育てていく若い人たちも、様々な立場の人が、それぞれの立場や待遇で、様々な役割を担って学童に関われば、いい部分を出し合い、足りない部分を補い合い、もっともっと学童をよくしていくことができる、ということです。
続く。
まずは学童保育士としての一定の仕事・ノウハウを持って、その上でそれぞれの子育ての経験やその人自身のオリジナリティーを活用すべきだと思います。
主婦層がいなくても、主婦層の持っているスキルを学童保育士自体がノウハウとして持っておく。または、初任者研修等で叩き込まれる。そうならなきゃいけないと思いますね。主婦層がいないと不安と言うのは、裏返せばそういうスキル・ノウハウが確立されていないと言うことなんでしょうね。
私は熱意という言葉が好きではありません。当たり前の学童保育士としての仕事が認められる社会になるといいなと思います。
または、学童保育士としての経験が社会に認められるような別の活動をするというのもありだと最近思っています。
色々、書いてしまいました。
また、書き込みに来ますね。
コメントありがとうございます。
>むしろ、子育ての経験が邪魔になることもあります。
わかる気はします。さと原人さんは、具体的にはどんなことを想定しているのですか?
>まずは学童保育士としての一定の仕事・ノウハウを持って、その上でそれぞれの子育ての経験やその人自身のオリジナリティーを活用すべきだと思います。
同意です。
>主婦層がいなくても、主婦層の持っているスキルを学童保育士自体がノウハウとして持っておく。または、初任者研修等で叩き込まれる。そうならなきゃいけないと思いますね。主婦層がいないと不安と言うのは、裏返せばそういうスキル・ノウハウが確立されていないと言うことなんでしょうね。
これまた同意です。そういうことだと思います。僕はそういう研修受けてません。ちなみに、教員免許を取得する中でも、児童厚生員2級の研修を受けた中でも身につくものではありませんでした。
研修でどうこうでは、無理な部分もあるのかもしれません。
学童で必要なスキル・ノウハウは、むしろ「遊び」に関わることに重点が置かれるべきかと。
>私は熱意という言葉が好きではありません。当たり前の学童保育士としての仕事が認められる社会になるといいなと思います。
熱意はいろんなものに利用されたり、間違った方向に向かったりもしますしね。仕事として確立されていれば、熱意うんぬんという話ではなくなると思います。
>または、学童保育士としての経験が社会に認められるような別の活動をするというのもありだと最近思っています。
別の活動とは?
子育ての経験はそれぞれにやってきたもので、どれが正しいというものはなかなか存在しません。私の子育てを誰かの子育てに当てはめていいかというと違うと思います。
しかし、学童保育に主婦の方がつくと、学童保育のノウハウを叩き込まれる前に自分の子育てをしてしまいがちです。そして、そのギャップに悩んだりもします。
学童保育は子育てではないと思います。就労支援を通して、子育てを支援していく仕事と認識してます。
逆に考えると、学童保育の保護者に、学童保育の立場を利用して、保護者を教育するみたいな考え方もどうかと思います。
学童保育で培った経験は、広く子育てをする親に勇気を与えることのできるものだと考えているんです。
間違っても、今の親は!!はダメですよ。
学童保育の経験、スキル、ノウハウを知りたがっている方は地域にたくさんおられるはずです。そこに、学童保育職員が伝える・発信をする。
幸いなことに、学度保育職員は時間があったりしますよね。その時間を利用して、地域に発信することが大切だなーって考えてますよ。そして、私なりに実行しています。
どういう場で学童保育職員のノウハウ・スキルがいかせるかは、それぞれに探してみる必要があると思いますけどね。
>しかし、学童保育に主婦の方がつくと、学童保育のノウハウを叩き込まれる前に自分の子育てをしてしまいがちです。
そこは僕も懸念するところです。
>学童保育の経験、スキル、ノウハウを知りたがっている方は地域にたくさんおられるはずです。そこに、学童保育職員が伝える・発信をする。
幸いなことに、学度保育職員は時間があったりしますよね。その時間を利用して、地域に発信することが大切だなーって考えてますよ。そして、私なりに実行しています。
僕も同じように感じ、僕なりにいろんな場所に出ていって発信しています。僕はノウハウ・スキルというまでのものはまだまだなので、子ども観や、放課後観(そんなものがあればですが)を伝える、というような感じですが。
>学童保育で培った経験は、広く子育てをする親に勇気を与えることのできるものだと考えているんです。
さと原人さんがすごく意識的にそういった活動をされていること、伝わってきます。
同じ地域だけではなく、遠くの場所にもネットを通じて飛び火していますよ。
これからも学ばせてもらいます。