活動休止について( 星)
2009年 05月 06日
解散とか、ただの休止ではなく、「2人での活動を休止する」というのは、変に聞こえるかも知れません。
でも、これが一番僕の実感に近い表現なのです。
「なかそんがランタンをやめる」でもなく、「星が新しいバンドを始める」でもない。
言い換えるなら「ランタンのあり方を変える」。
今までのランタンの活動は、「僕がやりたいこと」「歌いたいこと」というものを歌という形で提示して、その上で2人でそれを煮詰めるような作業でした。
といいつつも、かなりなかそんに甘えている部分があったと思います。
僕がやりたいことを汲んで、僕が持っていく歌をぐぐっと広げてくれました。
色を付け、立体的で厚みのあるものにしてくれました。
それは、人間性の幅と、聞いてきた音楽、やってきた音楽の幅に裏打ちされたもので、1人のミュージシャンとして尊敬に値するものです。本当にすごい。
なので、ランタンを新しい形でやってみる、というのは、僕にとってはひとりだち、というような意味もあります。
なんで単純に休止や解散という形をとらないのかというと、「休止」や「解散」と言う言葉を、僕となかそんが共にしっくり来ないと思ったからなのですが、
僕がランタンを続けることには、歌の作り手として、2つの理由があります。
1つ目は、僕は僕の歌から逃げられないから、ということ。
2つ目は僕は僕の歌を捨てられないから、ということ。
それは別にしても、今あるものを止めてしまう「休止」という言葉のイメージも、しっくりきませんでした。
お互いが流れつつまたどこかで合流するような予感もしているからです。
なかそんは、エイスデヨバンズ(エースで四番の集まりという意味)というバンドを軸に音楽活動をやっていくようです。
このバンドは、名に恥じず、とてもかっこいいバンドです。
久しぶりに見た、手放しで賞賛できる日本語ロックバンドです。悔しいくらいにかっこいい。
そしてランタンは星が書いた歌、これから書く歌を音源にして、もっとフレキシブルに、いろんな形で、いろんな場所で、音楽をやっていけたらな、と思っています。
今後も、仲宗根と星を暖かい目で見守ってください。
ランタンと出会ったすべての人に、感謝の気持ちをこめて。
2009年5月6日 星雅人